びわの旬は5月?産地情報や旬を見分ける方法・保存方法など詳しく紹介

「びわの旬っていつ?と聞かれて、あなたは答えられるでしょうか?夏頃に実っているイメージはあるかもしれませんが、はっきりとした旬を知っている人は少ないかもしれません。 実は、びわの旬は産地や品種によってさまざまなので、一概に5月という風に答えられないとされています。 そこでこちらの記事では、びわの旬や有名な産地、美味しいびわの選び方など気になる情報を詳しく解説していきます。 美味しくびわをアレンジする方法も紹介するので、ぜひ最後までご覧くださいね。

長崎と千葉がびわの日本の収穫量トップ2!産地によって出荷時期が違う?

びわの収穫量が多い都道府県は、1位が長崎県で2位が千葉県です。びわは、産地によって出荷時期が異なるのが特徴で、それにより旬の時期がまちまちになります。

そこで、こちらでは長崎と千葉のびわの旬を紹介し、平均するとどの時期がびわの旬と言えるのかを解説します。

 長崎びわの出荷時期は2〜6月

長崎で栽培されるびわは、「長崎びわ」という総称で呼ばれていて、みずみずしくスッキリした甘味が魅力です。長崎びわとひとくちに言っても、その中にいくつかの品種があります。

露地栽培とハウス栽培のどちらも行われていて、それぞれに収穫の時期が異なります。

・ハウス栽培:2〜4月

・露地栽培:5〜6月

長崎びわの代表的な品種は以下の通りです。

・長崎早生

・長崎甘香

・茂木

・陽玉

・涼風

など

長崎早生だけ他のものより少し旬が早く、ハウス栽培で2月中旬〜3月末ごろ、露地栽培で5月中とされていますよ。

房州びわ(千葉)の出荷時期は3〜6月

千葉県のびわは、収穫量国内2位です。「房州びわ」という名称で呼ばれ、大きく肉厚な実が特徴的。

房州びわもハウス栽培と露地栽培で旬の時期が異なります。

・ハウス栽培:4月下旬〜5月下旬

・露地栽培:5月下旬〜6月下旬

房州びわにもいくつかの品種がありますが、おおよそ上記の頃が旬と言われていますよ。

平均的なびわの旬は5月中旬ごろ

上記のように、長崎と千葉だけでも栽培方法や産地、品種によって旬が異なるので、全国でみるとびわの旬は一概には言えないことがわかります。

ただ、それぞれの旬を平均にすると、びわの旬は5月中旬ごろに最盛期を迎えると言えるでしょう。ハウス栽培と露地栽培の収穫時期が重なる時期が、5月中旬となるからです。

びわの栄養素は?

びわには、以下のような栄養素が含まれています。

【果肉】

・ベータカロテン:ビタミンAに体内で変換され、皮膚や粘膜を健やかに維持し、細胞増殖に役立つと言われている成分です。

・クロロゲン酸:ポリフェノールの一種で、抗酸化作用や脂肪の蓄積を抑制する効果が期待できると言われています。

【種子】

・アミグダリン:咳を鎮める効果があるとされる一方、毒性も含むため大量に摂取しないように注意する必要があります。

美味しいびわを見分けるコツを3つのポイントで紹介

ここからは、美味しいびわを見分けるための気になるポイントを3つ紹介します。皮、軸、形の状態をチェックしていきましょう。

皮に張りがあり、鮮やかなオレンジで産毛が生えたもの

鮮度の高いびわは、しっかりとした張りがあるのが特徴です。反対に、鮮度が落ちてきていると、皮にしわが寄ったりと張りがなくなってきます。

また、オレンジ色が鮮やかで産毛が生えているのも、新鮮なびわである証拠の1つ。新鮮でなくなったびわは、産毛がついていないので確認してみてくださいね。

いきいきとした軸がついているもの

新鮮なびわは、ついている軸が青々と元気な色をしていて、しっかりとした堅さがあります。

鮮度が落ちてきているびわの場合、軸が倒れてしまっていたり、萎びてきていたりするので、気をつけてください。

軸が萎びているということは、実の部分の水分も失われ始めている可能性が高いです。

丸みを帯びたきれいな形をしているもの

左右対称なきれいな丸みを帯びた形をしているのも、美味しいびわを選ぶポイントです。左右非対称な形の場合、栄養が偏っている可能性も。

1粒の中でバランス良く味が行き渡っているかどうかは、形のきれいさで決まります。丸くてきれいなびわは、見栄えが良いだけでなく味も良いということですね。

びわをさらに美味しく食べるためのレシピ3選

ここからは、びわをそのままで食べるだけでなく、アレンジしてさらに美味しく食べる方法を紹介します。

収穫からしばらく経ったびわは、加工することで美味しさを復活させられるので、ぜひ最後まで美味しく味わってくださいね。

保存が効くびわジャムやコンポート

びわの形をそのまま使ったコンポートや、ヨーグルトに入れて食べたいジャムなどに加工することで、生のままよりも長く保存できるようになります。

【びわのコンポート】

びわの皮をむき鍋に入れ、レモン汁、ハチミツ、アマレット、水を入れて火にかけます。煮立ったら落とし蓋をして、弱火で5分ほど煮ましょう。粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やして完成です。

コンポートは、シロップでフルーツを煮て作るものです。こちらは、もともとは冬に備える保存食だったので、びわのコンポート生で保存するよりも長持ちしますよ。

びわがたくさん手に入った時に、ぜひ作りたいデザートですね。

甘みを楽しむびわ酒

1kgぐらいのたくさんのびわがある場合は、氷砂糖とホワイトリカーと一緒に漬け込んで、びわ酒を作るのもおすすめです。

【びわ酒】

びわはしっかりと洗ってペーパーなどで水気をとり、ヘタをとっておきます。アルコールなどできちんと消毒した保存瓶を用意し、びわ半分、氷砂糖半分を重ね、同様に残りも重ねます。全部入れたらホワイトリカーを入れ、瓶の蓋をしっかり締めましょう。1日1回振って混ぜ、1ヶ月以上冷暗所で寝かせたら完成。

長く漬けるほど、まろやかな味わいに仕上がります。びわのほのかな甘味や香りが楽しめるお酒は、ソーダ割りにしたりロックで楽しんだり自由に飲んでみてください。

ぷるんと美味しいびわゼリー

びわが旬を迎える初夏に作りたい、ぷるんと涼しげなびわゼリーもおすすめです。きれいなオレンジ色が映える、みんな喜ぶデザートですね。

【びわゼリー】

びわは皮と種を取り、角切りにします。鍋に砂糖と水をいれて火にかけ、レモン汁も入れます。びわも入れ、1分ほどコトコトと加熱したらゼラチンを入れて混ぜましょう。粗熱を取ったら器に移し、冷蔵庫で冷やし固めたら完成。

冷やし固める時間を調整することで、ゼリーの食感を調整できますよ。

びわに関するよくある質問

最後に、びわに関する質問にお答えしていきます。

鮮度よく保つ保存方法は?

びわを保存する場合、常温保存が最適です。びわは暖かい地域で育つため、寒さや乾燥、熱や傷みに弱い繊細なフルーツなので、冷蔵保存や高温多湿の場所は鮮度が落ちるのでおすすめしません。

びわはいつが食べごろ?

びわは追熟するフルーツではないので、収穫後すぐの新鮮な時が1番の食べごろです。すぐに食べられないものは、先ほど紹介したアレンジで長期保存できるようにする方がよいでしょう。

まとめ

こちらの記事では、びわの旬や有名な産地、新鮮なびわの見分け方や美味しく食べるアレンジ方法など、幅広い情報を解説しました。

びわの旬は産地や品種などによってさまざまですが、多くの産地や品種、育て方で旬を迎えるのが5月中旬だということを説明しましたね。

新鮮なびわを手に入れたら、せっかくなので新鮮で1番美味しい状態を生で楽しんで、食べきれなかったものはアレンジ調理してみましょう。

新鮮なびわの見分け方である、張りがあって産毛のついた、きれいな形のものも参考にしてみてくださいね。